サッポロビール “ビール強化”で前年超え 「ヱビス」は誕生130周年

20年のサッポロビールは新たに策定したビジョンを掲げ、前年超えを狙う。

髙島英也社長は「今年は変化が加速する」と話し、「大きな変化を前に、自らを変えていこうという意思」の表れとして新たなビジョンを作成したという。スローガン「誰かの、いちばん星であれ」の下、消費者接点で発現させたいバリューとして“プレミアム&リーズナブル”と“グローバル&パーソナル”の2つの旗を掲げる。また、キービジュアルとしてコーポレートマークである北極星をさまざまな色調で彩り、躍動感を表現。髙島社長は「99%社内向けだ」というが、「このような立ち位置で事業に携わるという意思表示だ」と意気込む。

サッポロビール実績と計画(2019-2020)

昨年も“ビール強化”を掲げて戦い、狭義のビールは0.6%増と健闘。「ビール強化策が着実に成果を上げた」(髙島社長)と胸を張る。牽引役は「黒ラベル」(缶)だ。ブランド全体では業務用市場の不調の影響もあり1%強減だが、缶は5年連続で前年超えを果たした。

新ジャンルは前半で苦戦したものの、8月に「麦とホップ」を刷新後に挽回、RTDは「99.99(フォーナイン)」が牽引して3割増と躍進。ワイン、スピリッツもそれぞれ伸長した。

今年の市場では、より消費の二極化が顕著になり、特に一人の消費者の中で二極化が進展するとみており、“プレミアム&リーズナブル”の旗を掲げる。今年から酒税の段階的な増減税が始まるが、「これもチャンスにしていく」(同)と意欲的。

五輪への期待も高まることから露出増を図るが「五輪後をどうするのか」(同)と問題意識を提起し、持続的な戦略を掲げたいという。

今年のビールでは酒税改正と消費の二極化をにらみ、「多様化ポートフォリオの確立&タッチポイント強化」の戦略を進める。「黒ラベル」は20~30代男性からの支持が拡大しておりブランドの若返りが進んでおり、良質なブランド体験を通じて新たなファン獲得を目指し、全国でリアル体験イベントを開く。

業務用ではクリーミーな泡が長続きするという新たなディスペンサー「パーフェクトチェンジャー」を導入。泡をより実感できる薄づくりグラスの展開も進める。

誕生から130周年を迎える「ヱビスビール」では体験の機会を拡大。新設される高輪ゲートウェイ駅前で開かれる「Takanawa Gateway Fest」で、3~7月にオープンする「J-WAVE NIHONMONO LOUNGE」内に、「YEBISUプレミアムカウンター(仮称)」を展開。また3月にはヱビスビール記念館でイベントを予定する。

「サッポロラガービール」(赤星)や輸入ビールなど多様なブランドも展開する。

新ジャンルでは「美味しさ価値をいかに上げるか」を課題に、3月に刷新する「麦とホップ」と、2月に発売する「ゴールドスター」のツートップ戦略で期待に応える。

RTDでは食中酒としてのポジション確立を目指し「99.99」と「男梅サワー」に集中。またワイン・スピリッツではプレミアム戦略と、家飲み・カスタマイズ需要取り込みを進める。

海外では北米酒類事業を早期にビール社に取り込み、一貫したブランド戦略を強化したい考え。