自前原料強化の三島食品 スジアオノリと赤しそ 来年「ゆかり」に新製品

三島食品は自社での原料生産を強化する。来年、広島県福山市の走島でスジアオノリの養殖を開始するとともに、同県北広島町では赤しその水耕栽培を始める。

スジアオノリは同社の「青のり」に使用されるが、近年は全国的に不作が続いており、同社でも昨年から商品を家庭用2.2gの1アイテムのみに絞っている。

今回は走島に養殖場を新設。5月頃からテスト生産を始め、初年度10t、翌年20tの生産を目指す。同社は15年から高知県室戸市でもスジアオノリを養殖しているが、今回の走島が計画通りに進めば初年度で室戸の3倍を上回る収穫量となる。

一方、主力商品「ゆかり」の主原料である赤しそについては、06年から北広島町に農園と加工場を新設し、現在年間で約100tを収穫している。露地栽培の場合6~8月が収穫期だが、今回屋内での水耕栽培を始めることで、通年での収穫も可能となる。来年春頃のスタートを予定する。投資額は走島が3億円、水耕栽培が1億円。

このほか、業務用のペースト商品を製造する観音工場(広島市西区)を増設しており、年間約2億円分の増産を目指す。

末貞操社長は「今年で当社は創業70周年を迎えたが、派手なことはせず未来へ投資する年となった」と話している。

なお来年は「ゆかり」が50周年を迎える。これを記念し国産原料のみを使い30%減塩した商品を発売する。同社は現在、「ゆかり」の調味料としての訴求に力を入れている。「既存の『ゆかり』と、うま味をきかせた減塩が揃うことで料理や素材に合わせ使い分けができる。調味料として広げるためのテコとしたい」(末貞社長)としている。