徹底した現場主義こそ

アフガニスタンで銃撃され亡くなった日本人医師・中村哲さんは、徹底した現場主義の人だったと聞く。赤痢などの感染症の蔓延を受け「医療よりも水だ」と提唱し、自ら陣頭指揮をして井戸を掘り始めた。

▼中国ゴビ砂漠の一画のクブチ砂漠の緑化に取り組んだ遠山正瑛さんも徹底した現場主義の人だったという。成長の早いクズの苗を植え砂の移動を食い止めようとしたが失敗。次に挑んだのがポプラの木で、91年にボランティアを集い広大な砂漠で植林を開始。当時は身を隠す場所がなく灼熱の砂を掘っては崩れ落ちるの繰り返しで砂嵐も起こったが、賃金を払い地元民の協力を得ながら続け、ポプラの木は95年に100万本、01年に300万本に達し、砂漠に森が生まれ動物が戻り湖までできるようになった。

▼中国政府はその功績を称えて99年に銅像を建立。中国で生きているうちに銅像が建てられたのは遠山さんと毛沢東のみであるという。

▼現在、SDGs、地球温暖化、海洋プラごみ問題が叫ばれているが、机上の議論が先走っている印象がする。先人に見習い実行に移し、諦めず続けていかなければならない。