伊藤園 シェア3割の無糖茶飲料を強化 ほうじ茶に続いて玄米茶にも拡大余地

伊藤園は茶系飲料の中で「お~いお茶」をはじめとする無糖茶飲料を強化していく考えを明らかにした。3日、都内で発表した本庄大介社長は「紅茶については微糖の考えもあるが、基本的に茶系飲料においては無糖を強化していく」と語った。

伊藤園によると、国内飲料市場における無糖飲料の構成比は平成元年の8%から30年間で47%に拡大し、この中で伊藤園は無糖茶飲料で約3割のトップシェアを握る。カテゴリー別では「お~いお茶」で緑茶飲料市場の34%、「健康ミネラルむぎ茶」でむぎ茶飲料市場の47%のトップシェアを握り、今後は中国茶、紅茶も強化していく。

中長期的には世界を見据え「リーフ・ドリンクともに世界各国で飲まれているお茶すべてを原料から最終製品に至るまで何かしらの形で関わっている会社にしていきたい」考えだ。

「お~いお茶」は上期(5~10月)、最需要期である7月が長雨・低温に見舞われたことと2L容器の値上げによってトータルでは前年を下回ったものの、注力アイテムである「お~いお茶 緑茶」をはじめ「同 ほうじ茶」「同 濃い茶」のパーソナルサイズは前年を上回った。

「濃い茶」は機能性表示食品の「濃い茶」に刷新して8月からコンビニ、9月から販売チャネルを拡大して発売したところ好調に推移。「10月から前年同月比約1.5倍で伸長している。中高年の男性がヘビーユーザーだが30~40代女性も取り込めている」という。

「ほうじ茶」は、同社が19年に460億円と見込むほうじ茶飲料市場で5割以上のシェアを握っている。「ほうじ茶飲料市場はこの5年間で60%近く伸長した。これと同じ可能性が玄米茶にもある」と述べる。

「お~いお茶 炒りたて玄米茶」(伊藤園)
「お~いお茶 炒りたて玄米茶」(伊藤園)

この考えの下、今後注力していくのが11月11日にリニューアル発売した「お~いお茶 炒りたて玄米茶」。近年、ほうじ茶やジャスミン茶が心地良い香りで拡大傾向にあることから、同商品では改良を重ねて玄米茶ならではの香りを従来以上に高めて発売したところ好発進となった。「発売3週間足らずで非常に回転が上がり、これから秋冬にかけて期待している」と述べる。

「健康ミネラルむぎ茶」は上期、7月が天候不順となる中で、微増で着地し通期(19年5月~20年4月)では4千万ケースの大台突破の見通しとなっている。むぎ茶飲料市場は右肩上がりに成長し、19年で1千105億円を見込む。リーフの麦茶市場も伊藤園が独走し、来年3月には世界初の焙煎技術を導入して勢いを加速させる。

中国茶飲料は上期、「Relax ジャスミンティー」が9.2%増となり、「ウーロン茶」のマイナス分を補いトータルで5.1%増となった。

「烏龍茶飲料市場では当社は3番手だが、ジャスミン茶飲料市場では1位で、中国茶の中でジャスミン茶飲料と烏龍茶飲料のマーケットサイズは逆転してジャスミン茶飲料のほうが大きい」と説明する。

紅茶飲料は現在、「TEA’s TEA NEW AUTHENTIC」ブランドで有糖のラインアップを展開。「生オレンジティー」が8月の発売開始から約1か月で1千200万本を突破したことが奏功、紅茶飲料の上期販売実績は21.5%増となった。

海外では「お~いお茶」の販売が上期13%増となった。これを踏まえ「北米で23%増、上海で20%増と伸長し、アメリカと中国大陸で数量を伸ばしながらブランド認知を上げていくことを続ける。あわせてリーフにも力を入れていく」との考えを示した。