カゴメ 山口次期社長 飲料、惣菜で野菜摂取推進 新野菜「ケーリッシュ」拡販

カゴメの次期代表取締役社長に、来年1月1日付で山口聡現取締役常務執行役員が就任(野菜事業本部長兼務)、寺田直行現代表取締役社長は取締役会長に就任するトップ交代が内定したが、山口氏は15日、2020年度の重点活動について次のように語った。

「日本の野菜不足をゼロに」

20年度の重点活動の第一は、野菜摂取量の向上を目的としたキャンペーンの展開だ。「日本の野菜不足をゼロにする」ことを目標にさまざまな取り組みを展開してきたが、来年は今まで以上に野菜摂取の大切さや上手な摂り方を伝えていく。機能性研究の成果や健康事業のコンテンツなどを活用し、この考えに賛同してもらえる社外の方々とも協働し、野菜を摂ろうとする機運を高める。早くから野菜の会社になることを打ち上げたが、大がかりな取り組みはなかった。そこで来年は広告費も増やし野菜飲料を拡大。あわせて野菜の加工品を強化する。

第二は内食・外食への提案を強化し、とくにスーパーの惣菜売場で野菜のおかずを増やす。野菜は安定調達が難しく手間がかかるが、当社の強みを生かすには絶好のチャンスだ。人手不足による業務負荷を低減するために、調理時間を短縮できる商品を積極的に拡販。イタリアン野菜を予めカットした「冷凍グリル野菜ミックス」や、玉ねぎを炒めた「オニオンソテー」。野菜の旨味だけでつくった「野菜だし」は、ヴィーガンやベジタリアン向けのメニューにも対応できるため、オリンピックを前にホテルなど外食のお客さまにも注目されている。

全国各地の地場野菜を一次加工するBtoBビジネスも強化する。例えば北海道産のトマトを現地でピューレにして道内の外食向けに販売。神奈川県のブランド野菜である「三浦半島産のかぼちゃ」を加工して学校給食に向けて販売する。

健康志向の高い中食・外食に向けて、健康成分のスルフォラファンを豊富に含む新しい葉野菜「ケーリッシュ」も広める。当社と長野県が共同で品種出願したもので、ケールとラディッシュ、大根を交配することで生まれた。10月から野菜生活ファームのレストランでケーリッシュを使ったメニューを展開している。地場野菜にも注力。北海道と九州に担当者を配置し、地場野菜を発掘してお客さまに紹介。大規模な場合は農業生産法人とジョイントする。

第三の健康事業は、健康づくりに取り組む企業に向けた健康セミナー(受講者は1万2千人を突破)や、企業、自治体、流通、大学生等に向けたべジチェックのレンタル、リースの取り組み。健康セミナーは導入企業が続々と増え、べジチェックも健康事業を束ねるまでにはいかないが手応えはある。

第四の海外事業は、アジアにおける野菜飲料の輸出販売に注力する。健康志向や美容意識の高まりにより、香港や台湾、中国、モンゴル、シンガポールなど8か国で展開し販売は好調だ。さらなる事業拡大のため商品とエリア拡充によりアジアの健康事業を先取りする。台湾ではすべてのコンビニに野菜飲料が導入されており、モンゴルでも好調だ。