五感で味わう路地裏コーヒー 東京・谷中に「森彦の時間」出現 味の素AGF

札幌の路地裏にひっそりと佇む木造民家の珈琲店「森彦」が人気だ。歩くとギシギシと音を立てる木造の建物、建物を守るように絡みつくツタ、窓から差し込む陽光がそのツタをコーヒーの液面に映し出す瞬間など、空間とコーヒーが織りなす心地よい時間が過ごせるというのが人気の理由となっている。

「森彦」を運営するアトリエ・モリヒコの市川草介代表取締役は「ローカルカルチャーが見直されている。昔は一杯のコーヒーを求めて並ぶのは考えられないことであったが、今は週末になると数人が並ぶ。体験が価値を生む時代で“コーヒーを飲む時間”が求められている」と語る。

この「森彦」の世界に共感した味の素AGF社(AGF)が、アトリエ・モリヒコと協働開発したのが新レギュラーコーヒーブランド「森彦の時間」。

カフェスペース(カフェ 森彦の時間/HAGISO(萩荘))
カフェスペース(カフェ 森彦の時間/HAGISO(萩荘))

同商品と森彦の世界観を味わう・嗅ぐ・聴く・見る・触れる――の五感で堪能してもらうべく東京・谷中の路地裏にある最小文化複合施設「HAGISO」のカフェとコラボ。「カフェ 森彦の時間」と銘打ち14日から17日の期間限定でオープンした。

萩寺の愛称を持つ妙祐山宗林寺に隣接して建つ「HAGISO(萩荘)」は、1955年から木造アパートとして、2004年から東京藝術大学の学生によってアトリエ兼シェアハウスとして使われていたのを13年に現在の姿へと改修。ギャラリー・カフェ・レンタルスペースを常設し多様な活動の舞台となっている。

そのこだわりや佇まいがそもそも「森彦」と合致している上に、店内には「森彦」を感じさせるさまざまなアイテムを散りばめて「森彦」の世界を再現。薪や「森彦」の近くで採集した北海道の植物の標本、イラストなどを用いて北国の季節を身近に感じられるように構成し、カウンター・展示台・額装は珈琲染めで仕上げた。

品田英明社長㊧(味の素AGF)と市川草介氏(アトリエ・モリヒコ)
品田英明社長㊧(味の素AGF)と市川草介氏(アトリエ・モリヒコ)

14日、市川代表とともに訪れたAGFの品田英明社長は「首都圏のさまざまな方にもっと知ってもらいたいので、来年のしかるべき時に少し期間を設けて同じような世界観が味わえる森彦カフェを展開する予定」と述べる。

コーヒーは「森彦の時間」のラインアップである深煎りの「森彦ブレンド」、中煎りの「マイルドブレンド」、浅煎りの「アフリカン・ムーンブレンド」の3種類を用意。「森彦」のスタッフがハンドドリップで淹れて提供する。価格はすべて税込300円。特製フードやデザートも取り揃えている。

「森彦の時間」3種類は、180g粉タイプとドリップコーヒー(一杯抽出タイプ)5袋タイプをラインアップしている。

「森彦の時間」3種類(味の素AGF)
「森彦の時間」3種類(味の素AGF)

これらの初動については「販売状況を語るには時間は短いが、一緒に育ててくださるお取引先さまとじっくりお話して全国200数十企業さまに採用されご好評をいただいている。この秋に発売した新商品の中ではトップクラスの売上げでスタートを切った」という。

AGFは、休息(Rest)・やすらぎ(Relaxation)・気分一新(Refreshment)の3Rと健康的な生活に貢献する多様なライフスタイルに向けたさまざまな飲用シーンや食とのマッチング提案を強化しており、「森彦の時間」の展開もその一環となる。

品田社長は「カフェでは限られた人しか体験できないが、ここで時間を味わってもらい、その感想をSNSで拡散してもらいたい」と期待を寄せる。

市川代表も「スマホの普及で路地裏にあるような店にまでたどりつけるようになった。空前のローカルカルチャーブームで、感度の高い人たちからその余波が広がっていく」との見方を示した。