「サステナブルで先頭走る」 不二製油グループ本社・清水社長 植物性素材でソリューション推進

「サステナブルフーズで先頭を走る」。不二製油グループ本社の清水洋史社長は上期決算説明会の席上、世界人口の増加と食糧需給や環境問題など社会課題の貢献に向けて、コア事業である業務用チョコレート、油脂・乳化発酵、たん白の各事業を強化し、植物性食品素材のリーディングカンパニーを目指す方針を改めて示した。

同社はブラジルのハラルド社に続き、昨年には業務用チョコレート世界3位の米国・ブラマー社を買収。不二製油グループの強みであるチョコレート油脂に加え、カカオ豆の調達から製造・販売までグローバルに展開する体制を整え、コアコンピタンスであるチョコレート事業の拡大を加速。今上期決算はブラマー社の連結化で、売上高は30%増の大幅増収となる一方、利益面ではブラマー社の先物評価損、レアル安で、事業の減益が足を引っ張った。

清水社長は「買収後のブラマーのPMIは順調で課題は明確。(今後について)全く心配していない」とし、大型買収による業務用チョコレート事業の展開を含めたコアコンピタンス強化について「チョコレート販売量で№1は難しくとも、不二製油グループはサステナブルフーズの分野でトップになれる可能性がある」と説明。業務用チョコレート事業に経営資源を集中してキャッシュを生み出し、油脂・乳化発酵・たん白の技術を組み合わせた植物性素材食品のソリューションにつなげていく考えを示した。

「サステナブルフーズで先頭を走る」という決意の裏には、世界人口が100億人に迫る2050年の食糧需給と環境問題に対する強い危機感がある。不二製油グループの主原料はパーム・カカオ・大豆。いずれもサステナブル調達への関心が高まり、同社では早くからESG経営を重点テーマにサステナブル調達の取り組みを深めている。

600億円超を投じたブラマー買収も「ブラマーはサステナブルなカカオ豆調達に長けていることも理由のひとつ」(清水社長)。チョコレート分野以外にも油脂と発酵技術を組み合わせた豆乳クリームのバターなど、植物性素材による代替食品の可能性を広げ、サプライヤーとしても“世界でなくてはならない会社(サステナブルカンパニー)”の存在感を高めていく考えを示した。