自販機、自動化へ前進 現場のピッキング作業不要に コカ・コーラボトラーズジャパンHD

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(CCBJIH)は近畿エリアで従来の自販機オペレーションモデルの効率改善に着手しプロセス再構築のパイロットテストを行っている。

8日開催された決算説明会でカリン・ドラガン社長はパイロットテストについて「自動化とデジタル化の最終モデルの完成に向けた道のりの一環」と位置づける。パイロットテストは業界水準を先行した内容となる。

一般的に自販機に商品を補充する際、ルートカー(トラック)から必要な種類と本数をピッキングして段ボールに詰め込み、その段ボールを台車に乗せて対象の自販機まで運ぶ。

カリン・ドラガン社長(コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス)
カリン・ドラガン社長(コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス)

最近ではオンラインシステムの導入により、自販機を訪れずとも販売状況や補充すべき種類と本数がハンディタイプの端末で把握でき、オペレーターは端末から出力された伝票とにらめっこしながらルートカーで商品をピッキングするやり方が主流となっている。

パイロットテストは、このルートカーでのピッキング作業も不要とする画期的なモデルとなる。

コスティン・マンドレアCCBJI執行役員営業本部長兼エリア営業統括本部長兼西日本営業本部長は「トラックで何を装填すべきかを選んでいるのを逆算して倉庫の段階でピッキングを行う。そして各自販機向けのケースを用意する。これによりオペレーターはそのケースにある商品を入れるだけで済み、はるかに効率を上げることができる」と説明する。このモデルは20年以降、全エリアに拡大していく。

魅力度向上へ自販機CM

オペレーションの効率化に加えて、日本コカ・コーラとともに考案したキャンペーンなどを通じて、さらに自販機の売場としての魅力度を上げていく取り組みも推進している。

日本コカ・コーラとCCBJIを含む全国5社のボトラー社で行っているキャンペーンでは「毎日のちょっとした瞬間を笑顔にしたい」との想いを伝えるTVCMを放映。自販機にまつわる4つのストーリーを用意し飲用シーンを情緒的に描いて、主にキャッシュレス・豊かな品揃えと手頃な価格・ホット商品を含むバリエーション・早い購買スピードというコカ・コーラ自販機の4つの価値を訴求している。

ドラガン社長は、自販機というひとつの販売チャネルに特化した広告・キャンペーンはスペインの事例から着想したことを紹介。「スペインではバールがわれわれにとって売上げ貢献のチャネルであるが15年前は縮小傾向にあった。そこでスペイン人の生活の中に入ったキャンペーンを行ったところ大きな成功を収めることができた」と述べる。

日本コカ・コーラの和佐高志チーフ・マーケティング・オフィサーは「当社とボトラー社が共同して本当に利益がとれる良いロケーションの自販機を今年はかなり追加する。TVCMと実際の現場での受け皿が連動することで最終的に自販機ビジネスが活性化される」と自信をのぞかせる。

全国のコカ・コーラシステムの自販機台数は約88万台。CCBJIでは収益性をともなう自販機の設置台数を増やしていく方針を掲げている。

商品面ではペットボトルのアセプティック充填ラインがタイトな状況にあることから、自販機とコンビニに向けてボトル缶を活用していく。既に「アクエリアス」や「紅茶花伝」から新たにボトル缶商品を発売しており「今後も革新的な商品がボトル缶に入っていく予定となっている」(マンドレアCCBJI執行役員)。