まつおか 外食業態へ初参入 「人の成長こそ会社の成長」 社長 松岡まち子氏

デパ地下を中心に惣菜店約60店舗を展開する「まつおか」。17年に創業30周年を迎え、今年には初めての外食業態へ参入するなど、新しい挑戦を続ける松岡まち子社長に話を聞いた。

「100年企業」へ土台を

忙しい主婦に代わって“おふくろの味”を提供しようと和惣菜の店「まつおか」はすべて店内調理。素材と味に徹底的にこだわり、現在は北海道から九州まで全国展開できるまでに成長した。今年6月に発表した第三次中期経営計画では、22年までの3年間を「100年企業への土台作り」と位置付け、さらなる改革を進める決意を示した。

外食業態への参入は、「まつおか」のブランド力向上に加え、事業拡大に向けて重要な要素と考えている。

今年10月に東京・乃木坂で開店した「まつおか別邸囲炉裏」は、和惣菜に加え季節の食材や産地にこだわった素材をふんだんに使った料理を提供している。店内は落ち着いた雰囲気で空間演出にもこだわった。オープンから間もないものの、噂を聞き付けた著名人らが来店するなど好調な滑り出し。じっくりと時間をかけて地域に根付かせていく。

さらに、12月3日には東京・恵比寿に惣菜とスパイスを掛け合わせた「スパイス惣菜」とキーマカレーの新業態「take CURRY」を出店する。スパイスについては、専門家のシャンカール・ノグチ氏が監修。

焼き鯖、生姜焼き、ひじき、きんぴらなど、これまで和惣菜として「まつおか」が提供してきたものをスパイスとマッチングさせた。晩ご飯のおかずとして単品でテイクアウトもできるが、店内ではスパイス惣菜とキーマカレー、ご飯をワンプレートで提供。すべて混ぜ合わせることで「カレー」に変化する。

一方、新業態参入に当たって人材の育成・確保が課題とされたが、働き方改革が取り上げられる以前から、人材育成や就労体制の改善など積極的に取り組んできたことが役に立っている。

年末年始をはじめ年間を通じて多忙な惣菜業態だが、全社員に対し「5日間の連続休暇」を義務付け。有給休暇も積極的に取らせている。

社内評価では、決められた時間内で業務を行うほど高評価が得られるため、生産性も向上した。

売上げや業務改善への努力などが高評価の管理職には、リフレッシュを兼ねた海外研修を毎年実施。今年はタイ・バンコクへ4日間。昨年11月にオープンした髙島屋などを視察したほか、現地の料理を味わい、食文化の違いなども学んだ。

このほか、社員の募集についても専門家を顧問につけ、アドバイスを受けながら進めることで、安定的な人材確保が可能になった。

今後、100年企業に成長していくためには「人の成長」が欠かせない。40周年、50周年と一歩一歩着実に、地に足をつけて従業員と一丸になって前進していきたい。