夕食後は「リッチブレンド」を 食事以外の飲用シーン拡大狙うブラックニッカ

今年も2年連続で前年比110%の伸長が期待されるウイスキー市場において、アサヒビールは引き続き「ブラックニッカ」ブランドのハイボールに取り組むことに加え、それ以外の飲み方、シーンを提案することで飲用者の拡大、売上げの伸長を図る戦略を採っており、今年下期は特に「同 リッチブレンド」に注力している。また設備投資も行い能力増強を図る。

同社調査では、ウイスキーユーザーの飲用スタイル構成比は

①ハイボールのみは11%、
②ハイボールとロック・水割りなどは38%、
③ロック・水割りなど(ハイボール以外)が51%。

①と②に対しては景品付き商品、ビッグハイボール、ジャーハイといった差別化されたハイボールと、仲間と楽しく過ごす時間に飲むというシーンを提案。②と③に対してはハイボール以外の飲み方と、一人のくつろぎ時間に楽しむなどといったシーンの提案を行っている。

「同 ディープブレンド」は“ロック”で“ひとりのくつろぎ時間”に楽しむというコミュニケーションが奏功し、9月まで13か月連続で前年同月比2ケタ増で推移。今年は当初目標を上方修正し105%(390万箱)を目指している。

また、直近10年で中食市場は2割以上拡大。さらに消費増税以降の節約志向の高まりから内食重視の傾向が強まるとみており、家飲みへの取り組み強化が重要とする。

自宅でのウイスキー飲用は夕食時が多いが、夕食の後、くつろぎの時間などにもよく飲まれており、それらのシーンと親和性が高いという「同 リッチブレンド」への取り組みを強化。コミュニケーションの方向性を、大切な人とともにゆったりとした時間を楽しむという情緒的な価値を伝えるものとし、ブランドサイトも刷新した。

10月16日には数量限定品「同 リッチブレンド コンフォートアロマ」を発売。「同 リッチブレンド」をベースに長期熟成を重ねたシェリー樽モルトとリメード樽モルトをブレンドし、熟した果実の香り、豊かなモルトのコク、ウッディな樽の香りなどを実現した。

製造会社であるニッカウヰスキーの生産設備も増強する。今年~21年にかけて約65億円を投資し、余市・宮城峡の両蒸溜所で計2棟の貯蔵庫を増設、原酒貯蔵能力を約2割増とする。

原酒生産能力も増強。余市では樽詰めタンク、出荷タンクなどを増設することでモルトウイスキーを増産。宮城峡ではモルトウイスキーに加えてグレーンウイスキーを増産するため、カフェスチルの蒸溜工程一部自動化を行い、効率化を図る。22年以降の原酒製造能力は18年比約120%、15年比約210%となる。