「自然・健康」で飲料強化 機能性表示の甘酒が好調 養命酒製造

養命酒製造は、「薬用養命酒」の売上げ回復と酒類食品分野の伸長カテゴリーへの注力に取り組み、事業の拡大と収益性の向上を図っていく。

飲料は同社の食品分野に位置づけられ、14年3月に関東で美容飲料「食べる前のうるる酢」を発売開始したのを皮切りに、15年3月に同商品を全国発売。続いて16年10月に調剤薬局限定で「養命酒製造の黒酢」、18年3月に「養命酒製造 甘酒」を新発売した。

このように飲料のラインアップを徐々に広げ、現在、美容ドリンク・黒酢・甘酒は、食品分野商品の約5割を占めるまでになっており、そのほか「養命酒製造のど飴」や「グミ×サプリ」などの商品がある。

取材に応じた鈴木和重マーケティング部商品開発グループグループリーダーは、飲料全般の方針について「健康を意識して展開している。当社は生薬を使った『薬用養命酒』で健康を届けているという自負があるため、ケミカルなものではなく、黒酢や甘酒といった伝統的に健康に良いものと親和性がある。『ポジティブエイジングケアカンパニーとして、健やかに、美しく、歳を重ねることに貢献する』という事業ビジョンに基づき今後もナチュラルで健康な飲料を届けていきたい」と語る。

「養命酒製造 甘酒」
「養命酒製造 甘酒」

飲料の中で現在伸び盛りなのが満を持して発売されたという「養命酒製造 甘酒」。商品開発グループの松村知美氏は「『薬用養命酒』はみりんを原酒とし、みりんに生薬を漬け込んでつくられる。みりんの原料はコメと糀で、もともと甘酒とは親和性があり13年頃にアイデアはあったが麹菌の菌数抑制と味覚設計に時間を要した」と振り返る。

発売初年度となる前期(3月期)はまずまずの実績を収め、今年3月に機能性表示食品としてリニューアル発売以降は9月まで前年を上回って推移し、上昇基調にある。

「養命酒製造 甘酒」はアルコールを含まない米糀タイプで甘さを抑えたスッキリした味わいが特徴。機能性関与成分としてパイナップル由来グルコシルを配合し「肌が乾燥しがちな方に」のヘルスクレーム訴求したことが、もともと甘酒に健康感を求めているユーザーに響いたとみている。

美容飲料「食べる前のうるる酢」シリーズ(養命酒製造)
美容飲料「食べる前のうるる酢」シリーズ(養命酒製造)

営業企画部営業企画グループの大島慎之祐氏は「スーパーさまで多くの売場を獲得し、次いで量販店さまでも伸びている。郵便局で販売しているお中元ギフトにも掲載され、中元期は7月単月で前年の約2・5倍に拡大した。引き続き定番採用やスポットの提案を行っていく」と意欲をのぞかせる。

「チルド飲料の棚は野菜ジュースや黒酢などが売れており、健康感を求められるお客さまが多いことが調査によって分かった」(松村氏)ことが背景にあり、引き続きチルド売場で提案する。

今期は、昨年発売した、同社が長年取り扱い研究を進めてきた和製ハーブであるクロモジエキスを配合した「養命酒製造のど飴」の販売にも力を入れる。「養命酒製造 甘酒」は、店頭の試飲活動のほか、会報誌や同社主催のイベントなどで「薬用養命酒」のファンを中心にコミュニケーション活動を展開していく。