江崎グリコ アーモンド飲料理解を促進 間口拡大へTVCMと店頭活動展開

江崎グリコのアーモンド飲料「アーモンド効果」の販売金額は18年4月から19年3月までの1年間で前年同期に比べて約1.4倍に拡大したと推定される。

3月4日には「アーモンド効果」シリーズとカップ飲料「アーモンド効果TASTY」をリニューアル発売した。

「アーモンド効果」はパッケージを大刷新。その理由は、認知未購入者のトライアルの障壁である“おいしさへの不安”の解消にあったという。

健康事業・新規事業マーケティング部の折原唯氏は「“甘そう”“牛乳を混ぜているのでは”というイメージが不安の背景にあった。デザインを大幅に変更することで“アーモンドから出来ていることが良くわかる”“シンプルですっきり飲めそう”といった味への誤解が払拭できると確認し大幅リニューアルに踏み切った」と説明する。

リニューアルでは「市場No.1ブランドとして優位性を高めるため」配合も一新した。

皮をむいて使うアーモンドペーストだけでなく、皮ごと凍結粉砕し皮の栄養とおいしさも取り入れた凍結粉砕アーモンドを使うことでおいしさを強化したところ「味の評価も高まっている」という。同社が6月に実施した定量調査によると、刷新後のブランド認知率は牛乳・植物性ミルクユーザーで67.0%、植物性ミルクユーザーで77.3%となった。
販売状況は「パッケージ、味ともに好評で順調に推移している」。

同社は19年度から決算期を3月31日から12月31日に変更。これに伴い、経過期間となる19年12月期は19年4月1日から12月31日までの9か月間を連結対象期間としている。

今期の方針は、前述の“おいしさへの不安”の払拭による間口拡大にある。この方針の下、“驚きのおいしさ”を一貫して掲げてコミュニケーションを展開。「TVCMでも牛乳・豆乳と混ぜた飲料への誤解払拭のためアーモンドをすりつぶした飲料であることを訴求。そのほか試飲イベントやマネキンによる試飲、『おいしくなかったら全額返金キャンペーン』などを実施している」。

「アーモンド効果 砂糖不使用」と「同 3種のナッツ」(江崎グリコ)
「アーモンド効果 砂糖不使用」と「同 3種のナッツ」(江崎グリコ)

4-9月の販売金額は15%増と推定。「砂糖不使用」「3種のナッツ」、1000㎖サイズ2品の好調が牽引した。

「砂糖不使用」は世の中一般の糖離れで砂糖不使用ニーズが高まったことと、アーモンドミルク自体の理解が浸透したことで伸長した。

「アーモンドミルクの物性が理解され始め、せっかく飲むならまず“もとの味を楽しみたい”ニーズが増えている」とみている。

「3種のナッツ」は「アーモンド好き=ナッツ好きのため、さまざまなナッツが摂れることや鉄分が摂れることへのお得感で支持されている。20~40代女性の構成比が他SKUと比べて多くなっている」。

1000㎖サイズ2品は4-9月、約1.4倍と大幅に伸長したと推定。「購入者の半数が他カテゴリーの大容量ユーザーから移行してきている。1000㎖からのトライアルユーザーも増え、その後の習慣化につながっていることが好調要因となっている」。チャネル別販売状況では、各チャネルで配荷・回転ともに拡大しているという。

「スーパーさまでは定番棚でのアーモンドミルクコーナー化にとどまらず、常温展開・パン横売場・ナッツ売場での展開など幅を広げてお客さまとのタッチポイントを増やしている。また『アーモンド効果TASTY』を発売したことでコンビニさまも強化できている」と述べる。

「アーモンド効果TASTY」は3月にリニューアル発売してチャネル拡大を図ったところ、リニューアル前と変わらず20~50代女性に支持され、3-9月の販売金額は約20%増になったという。秋冬施策は「HOTアーモンドミルク」の提案に注力。「温めて飲むと、香ばしいアーモンドの香りを楽しみながらほっと一息、というシーンを提供している。店頭での試飲やホットに絡めた店頭キャンペーンを実施し、TVCMやWEB動画でもホットのおいしさを訴求していく」。

直近では「アーモンドミルク鍋」の提案も各店頭にマネキンが立って実施しているという。

アーモンド飲料市場については「米国でのアーモンドミルク市場は豆乳市場の約2.8倍であることを鑑みると、今後はさらに伸長していくと想定している」。