想定外への備え

自然の猛威をまざまざと見せつけられた。台風19号は東日本の広範囲に甚大な被害をもたらした。記録的な大雨により堤防の決壊、浸水が相次ぎ、今も人々の生活に多大な影響を与えている。

▼台風の上陸をひかえた11日夜。小売店では飲料水やカップラーメン、パン、缶詰などの備蓄用食糧を求める客が殺到した。首都圏のスーパーでは12日午前中まで営業を続けた店舗も多かったが、雨風が強まるなかでも必要最低限のモノを確保しようと閉店間際まで混雑が続いた。

▼首都圏では房総半島を襲った台風15号の経験もあり、窓ガラスの飛散防止用の養生テープが品切れになるなど、最強クラスといわれた台風19号への備えの意識は高かった。ただ、台風通過時の暴風雨や短期間の停電・断水は想定しても、これほど広範囲で水害の危険性が高まるとは想定外だった。

▼大雨特別警報が初めて発令され、避難指示・勧告が出た地域も多かった。避難所の確認や、いつどのタイミングで何を持って避難すべきか。スマホの警戒アラームが鳴り響く中、想定外の事態に備え、日頃から想定レベルを高めていく必要があることを思い知らされた。