コンビニ 加盟店との関係改善探る 働き手の気持ちに配慮

24時間営業問題がクローズアップされたのを契機に、加盟店と本部との関係について反省を迫られたコンビニ各社。時短営業の実験やオーナーとの対話強化をはじめ、働く側の気持ちにも配慮した取り組みは下期以降も加速する見通しだ。

「元日休業」の実験を打ち出したのはローソン。都心など元日に来店が減る加盟店約100店に協力を依頼し、来年1月1日を休業とする。丸1日や半日、翌2日昼までなど個店の事情に応じて休むこととし、結果を踏まえて次年度以降の体制を検討する。

竹増貞信社長は10日の決算会見で「とくに複数店を経営するオーナーからは、(自店を交代で休業することで)元日営業の役割を分担できるし、クルーにも休んでもらえるとの声があった。実際に定量的メリットがあるかは分からないが、それよりも働きがいなどでメリットを出していけるかが大事なポイント」と、働き手の精神面への効果に期待を示した。

時短営業の実験も続ける同社では、今月1日時点ですでに98店舗が非24時間契約に移行。また横浜市内のある店舗では、スマホレジや顔認証による入店を取り入れた深夜省人化店舗の検証も行っており、働きやすさ改善に本腰を入れる。

ファミリーマートでは11月にかけて20店舗で時短実験を行っているほか、今月からの第2次実験には約620店が参加を希望。さまざまな検証を重ね、今後の方向性を決めたいとしている。また今年6月からは、最低賃金の上昇率に合わせて24時間奨励金を3%増額。今後も毎年の上昇に応じて上積みしていく。「加盟店を物心両面で支えたい。精神的にもファミマに加盟してよかった、経済的にも利益がでるという状況を作ることが大事」(澤田貴司社長)。

24時間営業をめぐる加盟店との軋轢に揺れたセブン-イレブンでは、時短実験に参加希望の約300店のうち8月末時点で約200店が実施。すでに10店舗が非24時間営業の契約に切り替えたほか、加盟店へのアンケートでは15%が将来的に時短営業を検討したいと回答。テストの結果も踏まえ、各店のオーナーに最終判断してもらう。

また同社では加盟店が支払うチャージについて、24時間営業へのインセンティブと17年度からの特別減額を合わせ3%を減額しているが、20年度からはさらに売上規模や営業時間に応じて一定額を減額。これにより1店当たり年間最大94万円の利益増となる計算だという。

ロイヤリティ制度の抜本見直しも

ミニストップでは、ロイヤリティ制度の抜本的な見直しに踏み込む。加盟店の売上総利益から一定の割合を支払う従来の方式を改め、本部と加盟店の間で家賃やシステム利用料などを互いに応分に負担し、残った最終利益を分け合う方式とする考えだ。

21年度からの新契約導入を目指し客数改善や不採算店の閉鎖など構造改革を進め、基盤作りに注力する。この上期も大きく落ち込んだ売上げの回復が大前提だけに、行方は未知数。ただ実現すれば、業界で主流となってきたビジネスモデルの在り方に大きな一石を投げかけることは確実だ。