「まだ飽和ない」は本当か

「まだ飽和はないと思う。あらゆるやり方を試し、今回も売場レイアウトを変更したことで数字が上がっている」。

▼決算会見でコンビニ飽和論への認識を問われたセブン&アイHDの井阪隆一社長が語った。「全チェーンで既存店客数が減っており、市場は完全に飽和している」(18年4月、ファミリーマート澤田貴司社長)など他社トップと比べても強気が際立つ。

▼そんなセブン―イレブンも来年度にかけて約1千店の閉店・S&Bを計画。他チェーンも出店が急減速している。一説には、どんな業態でも国内6万店が限度だという。5万店台半ばのコンビニも少なくとも店舗数の飽和は明白だ。

▼高密度集中出店による強力なエリアドミナントを武器に“1強”の座を維持してきたセブン。だが加盟店間での競合激化を生む戦略はオーナーにとっては脅威。「味方を攻める砦を隣に作るというのはあり得ない話だ」(中堅チェーン幹部)との批判は当然だ。FCビジネスとして存続を図ろうとするなら、過去の成功体験を捨て事業モデルをゼロベースで見直すべき時なのではないか。