みそ ニュータイプを育成 売場の魅力&売上げアップ

みそは今年ここまでの生産・出荷量が前年実績を上回ったが、家庭用生みその漸減という長期傾向に変化はない。かつては3尺3本あった売場が昨今は2本の売場も多くなった。需要減退が進めば売場はさらに縮小するかもしれない。危機感を持つ有力メーカーは今日的ニーズを取り入れたニュータイプみそを育成し、売場の魅力と売上げアップにつなげる考えだ。

この3年ほど、みその生産・出荷量は年間40万5千tほどで小康状態を保っているが、これは即席みそ汁や加工向けの好調に支えられた数字であり、家庭用生みその需要減退に歯止めはかかっていない。長期化する需要減退から、昨今は売場を3尺3本から3尺2本に減らす動きもある。

今後も需要減退が続けば、売場はさらに縮小する恐れもある。みその最大の魅力は多様性にあり、売場の縮小つまりアイテム削減はそのまま売場の魅力ダウンにつながる。市場の将来に危機感を感じる有力メーカーは、近年みそカテゴリー商品の充実化に心血を注いでいる。

みそは料理の旨み、コクを増してくれるありがたい調味料だが、半固形状で、いちいち溶かして使う作業が現代の若い主婦にとってはハードルが高い。トップメーカーのマルコメは生みその不満点を解消すべく、09年に液状タイプのみそ「液みそ」を発売開始した。

発売当初こそ棚の最上段に置かれて目立たなかったが、近年は売場のゴールデンラインに陳列され、店舗によっては2段確保している。近年の伸長は「赤だし」「白みそだし入り」など、もともと地域限定で発売していた商品を全国展開し、売場定着させたことが大きい。品揃えの拡充により同商品の使い勝手の良さに消費者が気付いた。また、液状みその売場定着はマルサンアイなど同業他社の追随も大きい。

液状タイプとともに注目されるのが顆粒・粉末タイプのみそ。神州一味噌が今春発売した「パパッと味噌パウダー」はパウダー状のため溶けやすく、かけやすい。生みそでは調理しづらい炒め物やサラダにもなじみやすい。同社は店頭で試飲販売する社員セーリングに取り組んでいる。

みそは発酵パワーが引き続き注目されており、利便性を追求したニュータイプのみそが定着、拡大すればまだまだ浮上する可能性はある。有力メーカーの取り組みが大いに期待される。