台風15号で被災の千葉県 イオン、復旧・支援活動に尽力

9日午前、強い勢力を保って関東を縦断した台風15号で千葉県では一時約64万軒が停電し、1週間を過ぎた21日15時現在でも約4千300軒で停電が続いていた(東京電力パワーグリット調べ)。

千葉県に本社を構えるイオングループは、復旧と支援活動に取り組んでいる。

支援活動では、各市の要請を受けて移動販売車を稼働。11~14日に千葉市、16~19日に市原市、16~23日に館山市の順で、市と連携をとりながらピストン輸送で販売している。

イオンモールの木更津店と成田店では、イオンと東京電力ホールディングスとの協定に基づき、駐車場(木更津店約300台分、成田店200台分)を電力供給車の駐車など復旧拠点設営用のスペースとして貸与。18、19日には、鴨川市と鋸南町で従業員によるボランティア活動を実施し、2日間で約30人が家屋の片付けや物資の仕分けなどを行った。

16日、移動販売の様子(イオン)
16日、移動販売の様子(イオン)

復旧状況については、9日にイオングループ全体で約70店舗が停電し、20日現在では暴風で被災した3店舗を除き通常の営業を再開している。

イオンリテールでは停電の中、10日から生活必需品など限られた商品を販売し、12日からの停電復旧に伴い通常営業を順次再開していった。

20日には、大きな被害を受けた鋸南町の勝山漁港と館山市の船形漁港が再開したことを受け、イオンリテール運営59店舗の鮮魚・水産売場で「勝山・船形漁港セール」を開催した。

この日、イオン津田沼店で取材に応じたイオンリテールの室井英男南関東カンパニー商品統括部長は「台風前の状態に早く戻すべく全精力を注いでいる。内房で獲れる魚は鮮度があり、千葉県の店舗を中心に販売しお客さまの支持を集めていたため、販売再開できてわれわれも安心している」と語った。

今後は、勝浦・鴨川など外房の漁港の再開に伴い売場をさらに盛り上げていく。再開に当たっては停電で氷が溶けるなどして鮮度保持の機能がマヒしてしまっていることが大きな妨げになっているという。

20日、イオン津田沼店で開催された「勝山・船形漁港セール」。鮮魚・水産売場(上)、来店客にイナダの刺身を振舞う販売スタッフ(左下)、イオンリテールの室井英男氏(右下)
20日、イオン津田沼店で開催された「勝山・船形漁港セール」。鮮魚・水産売場(上)、来店客にイナダの刺身を振舞う販売スタッフ(左下)、イオンリテールの室井英男氏(右下)

鮮魚以外では「お取引先の工場が停電し、いまだに出荷できないお取引先さまや、農産物においては最盛期のナシが落下してしまった。今後、影響されると思うのがニンジンとネギで、播種したものが流れてしまい、10月、11月以降に影響があると考えている」。

津田沼店では、勝山・船形漁港で前日の朝に水揚げされたイナダ、イサキ、マアジなど8種を販売。スタッフの呼びかけと店内アナウンスでアピールし、来店客にイナダの刺身を振る舞った。

なおセブン&アイグループは、9日に10数店舗が休業となり20日時点で1店舗を除き営業を再開。パン・板氷・缶詰の支援物資を各市役所に届けたほか、1都6県の店舗で募金活動を実施している。