12 C
Tokyo
11.6 C
Osaka
2025 / 12 / 08 月曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料堀口珈琲、若年層の新規獲得へ「カジュアルライン」のコーヒー展開 ドリップコーヒー加わり提案強化

堀口珈琲、若年層の新規獲得へ「カジュアルライン」のコーヒー展開 ドリップコーヒー加わり提案強化

 堀口珈琲は、家庭用コーヒー向けに、2024年3月に立ち上げた「カジュアルライン」を展開して、同社がこれまで手薄としていた若年層の新規獲得に取り組んでいる。

 取材に応じた若林恭史社長は「“堀口珈琲の名前はよく耳にするため1回くらい飲んでみよう”という感覚で手に取ってもらうため、『カジュアルライン』では軽やかさを出したデザインを基調とした。質実剛健な印象を持たれがちな当社のコーヒーに対して、怖い・入りにくいというイメージを持たれないように意識した」と語る。

 展開から半年が過ぎ、販売は堅調に推移している。

 「リニューアル前と比較して売り上げが伸び、これまで取り込めていなかった需要を取り込めている。ドリップバッグを新たにラインアップに加えてシーン別に使い分ける提案ができるようになったのも大きい。品質にこだわっていることもかなり伝わっているようで、じわじわと伸びている」とみている。

 同社はこれまでスペシャルティコーヒーの専門店として、本格的なコーヒーを手軽に楽しめる商品では、お湯に浸ける浸漬タイプのコーヒーバッグと季節限定のリキッドコーヒーの主に2ラインを展開していた。

 3月、新たにドリップバッグをラインアップに加えるとともに、コーヒーバッグを刷新して手軽に楽しめる商品群を「カジュアルライン」と銘打った。

 コーヒー豆の使用量などが限られるドリップバッグの形態は過去、同社が求めるおいしさの水準に達しなかったが、2019年に新設した焙煎所「横浜ロースタリー」での加工技術の高度化によってドリップバッグへの導入に漕ぎつけた。

 ドリップバッグが加わったことで自社店舗での提案力が増したという。

 「幅広い飲用シーンに自信を持って提案できるようになった。売る側が、自信を持ち気持ちよく売ることが、お客様の満足度を高めることにつながってくる」と述べる。

 9月には「カジュアルライン」のギフトセットを発売し、これに伴って手提げ袋もリニューアルした。

 ギフトセットは、1箱6袋入りとなる5種類の銘柄「ELEGANT」「MILD」「BITTERSWEET」「DECAF」「ASSORTMENT」から2種・3種選んで組み立てるものとなる。

 外装はカジュアルなギフト需要に応えるために、気軽に贈ることができるライトな佇まいを目指しスリーブ形状を採用。側面から商品が見えると同時に、天面の穴からも商品ごとの色が識別できるようになっている。

 スリーブの素材は、環境に配慮した古紙を配合したFSC認証紙を使用し「ギフトとして過剰包装になりすぎないことも意識した」。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。