「腸内細菌叢データ分譲」 食品企業の利用が増加 サイキンソー

サイキンソーが外部機関らに腸内細菌叢の匿名加工情報を提供する「Cykinsoデータ分譲サービス」について、食品メーカーからの引き合いが増えている。サイキンソーによると、食品メーカーが自社商品の競合優位性を調査する目的でデータを利用するケースがみられるほか、サプリメントメーカーが新規事業開発に向けてサービスを利用する事例もあったという。食品の臨床試験からマーケティングのエビデンスとしての活用が広がっている。

同社では、企業やアカデミアによる研究支援を目的として23年に同サービスを開始。24年には開始時の約6倍となる5万6千312検体に提供規模を拡大した。匿名加工情報の項目も増設し、乳幼児の発育や女性の周産期、サプリメント服用歴に関する項目を追加するなど、幅広いニーズに応えている。

サイキンソーは自宅で手軽に受けられる個人向け腸内細菌叢検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」を提供しており、検査を介して蓄積した健常人の腸内細菌叢ビッグデータを国内最大規模の約10万検体保有している。このデータは医学研究で病歴や疾患歴を抱える患者検体との対照群としての活用が可能なことから、同社では匿名加工化した情報として提供。分譲可能なデータは、腸内細菌叢に関する情報、性別や年代、体格指数といった属性情報、生活習慣情報になる。サービス開始後は大学病院を中心に利用が進み、血液腫瘍や脳神経疾患などの領域で複数の研究論文に用いられている。

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