AGF初 マイボトル専用パウダードリンク 手間がかかる・品質のブレなどの不満点を解消 常温でのおいしさとSNS映えも意識

 味の素AGF社は、小売向けスティックタイプのパウダードリンクで初めてマイボトル専用商品を投入して既存商品では取り切れない新たな飲用シーンを開拓していく。

 マイボトル専用パウダードリンクの新シリーズとして「ブレンディ」マイボトルスティック(以下、マイボトルスティック)を立ち上げ計6品種を3月1日に新発売する。

 マイボトルの浸透を受けた動き。

 同社調べによると、マイボトルの家庭内の保有率は約70%で保有総本数は約1.1億本、1年以内の使用率は約57%と推計。

 マイボトルが普及する中、以下のマイボトルの不満点を解消するものとして提案し需要創造を図る。

 ――手間(ティーバックなどを使って抽出する際のお湯の用意や水出しに要する時間)
 ――品質のブレ(ティーバッグなどの抽出時間の塩梅で濃淡が変わる)
 ――種類が少ない(マイボトルの中身の多くが茶系飲料)

竹内社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
竹内社長

 マイボトルスティックについて、2月20日発表会に臨んだ竹内秀樹社長は「我々AGFの新たなチャレンジ」と位置付ける。

 三橋祐太郎コンシューマービジネス部マーケティング第1グループグループ長経営企画部戦略推進グループグループ長は「『ブレンディ』スティックや『ブレンディ カフェラトリー』スティックに次ぐカテゴリーに育成していきたい」と意欲をのぞかせる。

 マイボトルスティックには、簡便・バラエティ・環境・経済性の4つの生活価値を備えていることに加えて、常温ドリンクのニーズや透明ボトルによるSNS映えの意識にも対応する。

 透明ボトルが市場に出回るといった取り巻く環境について「マイボトルにもともと期待されている機能価値に加えて、実は情緒的な価値も求められているような状況」と指摘する。

ドリンクは、マイボトルスティックを入れたマイボトルに水やお湯を注いで5秒ほど振ると完成する。

三橋氏(右)と増田氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
三橋氏(右)と増田氏

 増田修コンシューマービジネス部マーケティング第1グループマネージャーは「忙しい毎日の朝に簡単に素早くサッと作ってもっていける。しかも、いつも同じ味わいのドリンクが作れる。これは非常に大きな生活価値の1つ」と胸を張る。

 種類は、オフィスや家庭で気分転換したいときなどに3時間以上をかけて飲む“チビだら飲み”ニーズに対応すべく、リラックス・リセット・リフレッシュに適した6種類を用意。

 共通の特徴は「職場のオンタイムなどでチビだら飲みしていただくためには、飲み飽きられないように、スッキリとした味わいの中に、豊かな香りが感じられるテイストに仕立てた」点にある。

 これによりルイボスティーでは「やさしく香るピーチルイボスティー」と「爽やかに香るマスカットルイボスティー」のそれぞれ香りを立たせた2品を用意している。

 カラフルな液色も共通の特徴。
 「非常に液色が綺麗でカラフル。その日の気分でカラーチョイスといったことでも楽しんでいただけると思っている」という。

全6種類をラインアップ - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
全6種類をラインアップ

 そのほか、缶やペットボトル飲料と比べ割安といった経済性や、プラスチック使用量を減らせる環境配慮も特徴に挙げる。

 マイボトルスティックの想定定番売価は300円。6本入りで1本50円を想定する。

 ホット・アイスの飲み方と350~500mlの容量に対応。「500mlをベースにレシピ設計させていただいているが、350mlでも十分に美味しくいただける」と述べる。

 コミュニケーションは、初のマイボトル専用パウダードリンクのため、小売店やEC事業者の協力を得ながら価値提案を共創していく。

 SNSでPR動画を配信していくほか、店頭では商品コンセプトが伝達できるキャンペーン品を予定し、行政や大学などと連携した取り組みも検討していく。

5月8日は「#ぬか漬けの日」アイデアレシピ大募集
優秀作にはプレゼントも