ボージョレ・ヌーヴォー 輸入減も貴重な飲用機会 ヴィーガン対応品も登場

今年のボジョレー・ヌーヴォーは19日に解禁日を迎えるが、コロナ禍で例年とは異なる様相となりそうだ。輸入量も減っているが、普段はワインになじみのない人も手に取る貴重な飲用機会だとして、家飲みに期待をかける声も聞かれる。

ボジョレー・ヌーヴォーはピークだった04年比で約半分にまで減少したが、主要国の中で最も早く解禁日を迎える日本は、そのうちの約5割の構成比を占めている(ボジョレーワイン委員会調べ)。

03年は「100年に1度のでき」といわれ店頭からヌーヴォーが消えるほどだった。翌04年にはフランスからの輸出数量が大幅に増加し、日本でも100万箱(750㎖×12/箱)を輸入するなど盛り上がった。

その後、09年まで減少したが、10~12年にかけて増加した。12年は70万箱を超えていたが、緩やかな減少に転じ、19年の輸入数量は40万箱強(前年比約92%)だったとみられる。

減少の原因について業界関係者らは「バブル期やその後しばらくが異常だっただけ」といい「一時の熱狂が冷めた」と分析する。また、高額帯から低額帯まで品揃えが豊富になり、特にスーパーなどの店頭が充実し、「ボジョレー・ヌーヴォーだけに注目が集まりにくくなった」とも話す。

また、ワインの飲用時期は11~12月に集中しているとはいえ、かつてに比べて分散する傾向が見られ、日常的な飲用が増えたことも影響。「ヌーヴォーというイベントの特別性が色褪せた」とされる。

それでも1週間程度で数十万箱が動くという、業界にとっては大きなイベントだ。今年はコロナ禍で苦しい時だからこそ「少しでも明るい話題がほしい」との声は多い。

だが輸入量は減った。サントリーの昨年輸入量は約7万箱だったが、今年は5万4千箱。近年の減少傾向に加え、コロナ禍で飲食店での需要が減っていることなどが影響した形で、市場全体でも今年は40万箱を切るとみられる(メルシャン予想値)が、家飲みに期待をかけ店頭露出を図りたいとする声が多い。

フランスではロックダウンなどもあり、一時は生産や流通が危ぶまれたが、ブドウの生育は例年以上に早く「自然の力強さを感じる1年だった」(綾木徹サントリーワインインターナショナル輸入ブランド部長)と話す。

サントリーは、国内市場売上№1ブランドという「ジョルジュ デュブッフ ボジョレーヌーヴォー」を展開。

メルシャンはアルベール・ビショー社の商品を輸入し、メルシャン輸入分だけでなく、他社輸入品でもヌーヴォーを含むボジョレー産の写真投稿が応募対象となるインスタグラム上でのキャンペーンを実施する。

アサヒ輸入アンリ・フェッシ社「ボージョレ・ヌーヴォ」
アサヒ輸入アンリ・フェッシ社「ボージョレ・ヌーヴォ」

アサヒビールは、華やかなラベルを採用したアンリ・フェッシ社の10品を投入。「5年連続トロフィー・リヨン・ボージョレ・ヌーヴォー金賞受賞」を配した販促物も展開する。

エノテカはタイユヴァン、アンリ・フェッシ、ジル・ド・ラモア、ルー・ペール・エ・フィスの4ブランドを扱う。

サッポロビールはベジタリアン・ヴィーガンへの関心が高まると予想し、同社で初めてとなるヴィーガン対応のボジョレー・ヌーヴォーを発売する。