量販 新型コロナで明暗 食品スーパー、巣ごもりが追い風 総合スーパーは非食品の苦戦響く

2020年2月期決算大手量販(総合スーパー、食品スーパー) 第1四半期業績(3~5月)

2月期決算大手量販(総合スーパー、食品スーパー)の第1四半期業績(3~5月)は、巣ごもり消費で食品スーパー(SM)が増収増益となる一方、総合スーパー(GMS)は衣料品等の売上減、テナントや専門店エリアの休業などにより、収益とも大幅減と明暗を分けた。

GMSの典型例はイズミ。収益とも落ち込みが目立ったが、主因はテナントや専門店の休業。国内では箱型GMSからSC化への転換が進んでいるが、今回の新型コロナ第1波では、専門店エリアの休業などによるSC全体の売上減が大きなマイナス要因となった。実際、イズミ単体の第1四半期既存店売上高は、直営13.4%減に対し、テナント38.2%減、トータル23.6%減となり、テナントの売上減が響いた形だ。

営業増益となったイトーヨーカ堂も宣伝装飾費(前年比39.9%減)、人件費(3.4%減)、地代家賃(36.1%減)など販管費を圧縮(前年比15.3%減)などのコスト削減により営業増益とした。イズミは、粗利率の低い専門店の売上減により、粗利率の高い直営部門の売上構成比が高まったことによる粗利増と販管費の圧縮(前年比10.5%減)などにより営業利益の減少幅を圧縮している。

GMSの既存店伸長率推移を見ると、全体的には4月を底に改善傾向。緊急事態宣言の解除を受け、テナントの営業が再開していることもあり、6月の既存店伸長率は、イトーヨーカ堂105.8%(直営)、イズミ98.3%、平和堂103.6%など回復基調。

一方、SMの第1四半期業績は増収増益。巣ごもり消費を受けた家庭での調理機会増に伴い、生鮮、一般食品とも売上が伸びた。売上増に伴い販管費も増加したが、売上高の伸びが販管費の伸びを上回り、営業増益とした形だ。

ライフコーポレーションは販管費について、「人件費増、感染症対策に関係する消耗品・備品の購入や店内設備投資、配送運賃など物件費の増加に加え、従業員への緊急特別感謝金の支給を行ったが、営業収益の増加がコスト全体の増加を大きく上回った」としている。緊急事態宣言解除を受けた6月の既存店売上高はライフコーポレーション102.5%、オークワ109.2%とバラツキが出ている。

7月に入り新型コロナの感染者が再び増加していることもあり、今後「ウイズコロナ」下での新たな生活(消費)スタイルに移行するのか、引き続き巣ごもり消費が継続するかは先行き不透明。その意味で、7月度の販売動向が注目されそうだ。