伊藤園、原料・資材など78億円のコスト増を吸収 「お~いお茶」など主力3ブランドへの集中と社員の頑張りで利益確保 23年4月期

伊藤園は前期(23年4月期)、「お~いお茶」「健康ミネラルむぎ茶」「タリーズコーヒー」の主力3ブランドに集中したことが奏功して、原料・資材など78億円のコスト増を売上増加で吸収して営業利益を確保した。

2日決算発表した本庄大介社長は「先行き不透明であることから、主力3ブランドに集中した。その結果、『お~いお茶』は過去最高の年間での販売数量を記録。『健康ミネラルむぎ茶』は数量としては過去3番目、販売金額では過去最高となった。最も勢いがあったのは『タリーズコーヒー』で、コーヒー生豆高騰など不安定要素もあったが、過去最高の販売数量・販売金額になった」と振り返る。

「お~いお茶」は9000万ケースを突破し、緑茶飲料の販売金額シェアは1ポイント増の35%へ上昇した。

これには昨年3月に実施した「緑茶」(本体)「濃い茶」「ほうじ茶」「玄米茶」基幹4品の525mlから600mlへの増量や「濃い茶」の好調などが寄与したとみられる。「濃い茶」は3230万ケースに達した。

「健康ミネラルむぎ茶」については、夏場の好天に加えてバリエーションを拡充するなどしてオールシーズンでの定番化を推進したことが貢献した模様。「『健康ミネラルむぎ茶』はドリンクとティーバッグの両方で展開し、両方ともシェアは45%以上」という。

「タリーズコーヒー」は1500万ケースを突破。「TULLY’S COFFEE BARISTA’S(タリーズコーヒーバリスタズ)」シリーズの主力アイテムの「BARISTA’S BLACK(バリスタズブラック)」が12%増になったことに加えて「バリスタズ無糖ラテ」が30%増となった。

大幅増となった「バリスタズ無糖ラテ」については「ミルク入りのブラックコーヒーが定着しており、大手コンビニさまはもとより、大手量販店さまや地方でもどんどん広がっている」と説明する。

主力3ブランドの売上拡大に加えて、価格改定や収益改善に取り組んだことで原料・資材などの高騰を吸収して営業利益を確保した。

これには社員の頑張りによるところも大きかったという。

「78億円のコスト増が重くのしかかってきたが、なんとか社内の努力で克服できた。今までにないインパクトだったため、中間決算時にはどうかと思ったが、営業・生産含めてスタッフ部門も本当に頑張ってくれた」と語る。

前期連結業績は、売上高4316億7400万円(7.7%増)、営業利益195億8800万円(4.2%増)、経常利益203億4100万円(1.9%増)、純利益128億8800万円(0.3%減)。純利益は前期業績予想の120億円から一転させた。

今期は原料・資材などで160億円のコスト増を見込む。

「昨年も大変だったが、今年も厳しい試練が続く」との見方のもと、引き続き主力3ブランドに集中しつつ「1日分の野菜」や紅茶カテゴリーをテコ入れして増収増益を目指す。

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