500㎖PETコーヒーで家飲み開拓 「簡単においしいもの」ニーズが顕在化 丸山珈琲

スペシャルティコーヒー専門店の丸山珈琲は、6月の発売から約3か月で初回生産量11万本を完売したペットボトル(PET)コーヒー「丸山珈琲のブラックアイスコーヒー(無糖)」(500㎖PET)を増産し10月をめどに販売再開する。

同商品は、コーヒーバイヤーでもある丸山健太郎社長が厳選した中米ホンジュラスのスペシャルティコーヒー豆を100%使用した、香料無添加のブラックコーヒー。「味のきれいさ」や「ほどよい酸味」といったスペシャルティコーヒーの特徴に加えて、ダークチョコレートやナッツのような香りが特徴となっている。

丸山珈琲直営店やオンラインサイトでの販売に加えて、全国各地のリージョナルスーパーに卸売りをしたところ、リピート(返り注文)が想定以上に舞い込んだという。

その要因について、丸山社長は「1ℓのリキッドコーヒーに近い使われ方をしたと考えている。税込214円の希望小売価格で1ℓよりも買いやすく、人にも贈りやすい。ドリップバッグがさらに進んだ形の簡便性で非常に可能性を感じている」と語る。

同商品の開発にはコロナ禍の外出自粛に伴い家庭内での飲用機会が増加したことが背景にある。手頃なコーヒーを常飲するユーザーに加えて、スペシャルティコーヒーなど高品質コーヒーを手いれで飲むユーザーも「簡便においしいもの」を求めるようになった動向に着目して開発。この読みが見事に的中した。

「コロナ禍が長期化する中で、飲まれ方にも工夫がみられるようになった。リキッドコーヒーや濃縮コーヒーはいい意味での手抜きで、一気に飲まれるというよりも冷蔵庫に保管して必要な分だけ入れて牛乳で割るなどさまざまな飲まれ方をしている」との見方を示す。

リキッドコーヒーの最需要期は夏場だが、このような汎用性に可能性を見いだし秋冬での増産を決定した。「店頭でお客様がほかのお客様をご紹介してくださり、1人当たりの購入量が増えている傾向が見受けられることから年間通してチャレンジしてみる価値のある商品だと思う」という。

店頭での露出拡大に向けた営業の努力やスーパーの協力にも感謝を寄せ、今後は、新商品などさらなる展開を視野に入れる。

「価格がそんなに高くなく品質に胸を張れる点が奏功した。今回、1本350円だったら売れなかったと思う。コーヒーブームが続き『手の届く贅沢』への理解力は以前よりも高まっている」と期待を寄せる。