プロ仕様のコーヒーマシンが家庭にも浸透 高まる需要受けて各ブランドから新機能搭載マシンが続々 ブルーマチックジャパン

世界各国のプレミアムブランドをラインナップ。多様なニーズに応えるコーヒーマシンを輸入販売するブルーマチックジャパン社のプロ仕様のマシンが好調だ。

その勢いは家庭にも浸透している。その旗頭となっているのが、スイスのプレミアムコーヒーマシン「JURA」だ。業務用・家庭用ともに幅広い人気を集めている。

河口雅明社長は「家庭でプロ仕様のコーヒーを愉しみたいという需要が確実に増えており、実際に、『JURA』が牽引する家庭用の販売実績は前年比大幅増で推移している」と語る。  

中でも、最も伸びているのが「E8」であり、プレミアムマシンとしてのステータスやプロフェッショナル アロマグラインダーなど充実した機能とスタイリッシュなデザインが好評を博している。

ブルーマチックジャパンの河口雅明社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ブルーマチックジャパンの河口雅明社長

「プロフェッショナル アロマグラインダーは一般的なグラインダーと比べて香りを引き出しやすく稼働時の音が静かなのが特徴。
 
JURA独自のパルス抽出プロセスやTFTカラーディスプレイ、デザイン、価格を含めてトータルでご評価いただいている」という。

同社は、この勢いを加速させるべく「JURA」の体験の場の拡大と強化に着手。

現在は代々木ショールーム(東京都渋谷区)ほか、大手家電量販店や百貨店など全国50拠点で「E8」とコンパクトにシンプルなコーヒーを楽しめる「ENA8」が体験できる。

3月には代々木ショールームに、プレミアムPOS(ポイントオブセールス)と呼ばれる什器を導入して販売を促進している。

さらに8月末には世界初の全自動コーヒーマシンでコールドブリュー抽出ができる新製品「Z10」の発売を予定。

代々木ショールームに3月導入された「JURA」のプレミアムPOS(ポイントオブセールス) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
代々木ショールームに3月導入された「JURA」のプレミアムPOS(ポイントオブセールス)

同時期に「E6」と「ENA8」をモデルチェンジし、「ENA8」は2杯同時に抽出できるようになるなど新機能を搭載したマシンが続々登場する。

「JURA」においては、業務用でも「X8」と「E6」が好調を維持。さらにブラックコーヒー専用モデルの「E4」は数千台規模で導入し拡大している。

業務用でトップクラスのシェアを誇る同社は「ブルーマチックジャパン」をマスターブランドとし、その傘下に製造メーカーをサブブランドに展開しているが、オリジンとも言える「ブルーマチック」ブランドから待望の同社設計のオリジナル新製品が投入された。

左から「ブルーマチック」の「EZ Brewer」と「EZ Thermo Brewer」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
左から「ブルーマチック」の「EZ Brewer」と「EZ Thermo Brewer」

「EZ Brewer」と「EZ Thermo Brewer」のドリップコーヒーマシン2種であり、既に2500台の販売を突破。「ブランドの信頼と市場の期待に応える好調なスタートといえるだろう」と述べる。

今秋には“Bean to Cup”タイプの新製品全自動ドリップコーヒーマシンを予定している。

ドリップマシンでは、大容量・クイックサーブに適しており、人流回復に伴いバッチブリューニーズの獲得が見込める「カーチス」(アメリカ)は代理店販売の契約を継続し、一層の拡大を目指す。

エスプレッソ、イタリア系の「カリマリ」(イタリア)も飛躍の年を迎える。

現在、好調に推移しているのが「ブルードット」シリーズの3つのグラインダーを搭載した機種だ。

「抽出ユニットが2つあり、これにより、カフェなどで定番ブレンド2種とカフェインレスコーヒー、あるいは定番ブレンド2種と高級豆といった形でオペレーションできる」と高い評価を得ている。

さらに年末から年明けには長く人気を博した「ハーモニー」シリーズに代わる新機種としてよりグレードアップした「シルバーエース」を投入する予定だ。

「リアベンドーズ」(イタリア)では、省エネに対応したボイラーレスの新機種を展開。これは「バリサーモシステムを導入し、ボタンを押したときにヒーターが機能し瞬間的に水を沸かすことで電気代が節約できる」ものとなる。

「サンレモ」のコンパクトサイズの「ZOE Compact」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「サンレモ」のコンパクトサイズの「ZOE Compact」

ハイエンドモデルのエスプレッソマシン「サンレモ」(イタリア)は、日本市場にフィットした、ミドルローの位置づけで幅53センチ、2連式コンパクトサイズの「ZOE Compact」が好調。

「新たに開業されるカフェなどから、高い機能性とクラッシックなデザイン、スペースが広くなくても置ける」という高い評価を得ている。

経営面では、「コーヒービジネスの成功づくり」を戦略に掲げ、新製品開発・品質向上・メンテナンスサービス強化・人材育成の4つの柱に注力。

河口社長は「それぞれテーマを持ちながら戦略リーダーが中心となって取り組むことにより、現場にとってリアリティのある戦略推進が可能になった」と述べる。

最も基盤となる品質についての配慮も万全に行うため「定期的にメーカーと品質改善に関するディスカッションを重ねている。また、スピーディーな対応を行うため、コールセンターは、コンタクトセンターとコントロールセンターの2つに分けた。コンタクトセンターでは顧客とのコミュニケーションに対応し、コントロールセンターでは主にメンテナンスや技術などの問い合わせに対応している」。

さらにメンテナンスサービスの取り組みとしては、技術力向上と全国の技術レベルの平準化を目的にトレーニング専門部隊を設けて、リアルでの訪問とオンラインの両方でメンテナンスや技術指導に取り組んでいる。築き上げた信頼にさらなる価値を重ね続けることがブルーマチックの成長の原動力になっている

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