トラックドライバー時間外労働の上限規制が適用される「2024年問題」  ローソンは「品質改善」で1日3便を2便に 竹増社長が語る

 ローソンの竹増貞信社長は13日の決算発表会で、チルド商品と定温商品の店舗への配送を現在主流の1日3便から今年度内に全店で1日2便に切り替える決定について「品質改善が大きく進んだため」と語った。

 これまで便数を減らせなかった最大の要因に短い賞味・消費期限を挙げ「温度管理や品質管理がサプライチェーンの中で非常に進んだことで、2便配送でも品質を担保できるようになった」という。

 同社は3月、トラックドライバー時間外労働の上限規制が適用される「2024年問題」への対応やCO2排出量削減などを目的に、チルド商品と定温商品の店舗配送回数を全店で1日2回配送へと切り替える方針を明らかにした。

 これによりコスト削減も見込む。
 ローソンが2024年4月から適用される労働基準法及び改善基準告示を遵守するためには、配送⾞や配送ドライバーを増やしていくことが求められ、仮に3回配送を継続した場合、年間約20億円のコスト上昇が⾒込まれる。

 店舗オペレーションにも好影響を与えそうだ。
 2回配送の実証実験では、品出し回数が減ることで店頭での負担が軽減されるとする声や、1回あたり納品数が多くなる分、棚の見栄えもよくなり顧客満足にもつがるとの声もが寄せられたという。