カリフォルニア産レーズン 増産見込むも供給低迷続く 一層の高騰避けられず

米カリフォルニア・レーズン管理委員会(RAC)の公式予想によれば、今期(22年8月~23年7月)のカリフォルニア産レーズン生産量は前年比約9%増の20万ショート・トン(約18万1千t)となる見通しとなっている。

19年に25万stあった生産量は翌年の大減産以降、2年連続で20万stを割る歴史的低水準が続く。今回はかろうじて大台を回復する見込みだが、前期からの繰越在庫は過去19年で最低の約6万st。これらを合わせた総供給量も約26万stと過去最低となることから、一層の価格高騰が見込まれる。輸入商社筋では昨今の円安急進や景気低迷に鑑み、値上がり幅を極力抑えるべく現地パッカーと交渉に当たっている。

近年の米国産レーズンの供給低迷と価格高騰を背景に、国内では大手製パンメーカーなどで採用が増えるトルコ産が18年ごろからシェアを拡大。以前は5%ほどだった輸入量が昨年には16%程度まで拡大する一方、9割近くを占めていた米国産は8割を切っている。