フードロスを突破!凸版印刷が「凸パン」配布 賞味期限7倍の高級食パン 

「食品ロス削減月間」である10月を目前に、「食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー」と国連が定めた9月29日、国内印刷大手の凸版印刷は「フードロスを突破! 凸パン配布イベント」と題し、高級食パン店を展開するドロキア・オラシイタ(本社・大阪市、嵜本将光社長)と共同開発した「凸パン(トツパン)」の無料配布イベントをJR秋葉原駅構内で開催した。あわせて「高級食パン専門店 嵜本 秋葉原店」では同日より、購入者に無料で凸パンを配布するキャンペーンを実施(10月12日まで。なくなった場合は終了)。

フードロスへの意識喚起を念頭に開発された「凸パン」は、独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、世界最高水準のバリア性能を誇る凸版印刷のフィルム「GL BARRIER(ジーエル バリア)」がパッケージに用いられた。内容物の品質劣化を抑える特性により、賞味期限が従来の3日間から7倍となる21日間まで伸びた(ドロキア・オラシイタ調べ)。

フードロス削減を啓発 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
フードロス削減を啓発
また、凸版印刷のグループ会社であり電子チラシサービス「Shufoo!」を運営するONE COMPATHと凸版印刷が共同で実施した意識調査において「フードロスしがちな野菜」に選ばれた野菜のうち、にんじん・かぼちゃ・しょうがの3つをフレーバーに採用。「しょうがとはちみつ」「にんじんとかぼちゃ」の2種類を開発した。

今回のイベントについて、凸版印刷広報本部の水野富夫氏は「『すべてを突破する。TOPPA!!!TOPPAN』を掲げる当社として、フードロス問題を突破すべき社会課題の一つと捉えた」と開催の背景を説明する。ドロキア・オラシイタ店舗運営本部の荒井健作氏は「水分量が多く焼き立てで添加物を加えないことの多い高級食パンは、日持ちがしにくいもの。凸パンの開発は、フードロス削減の第一歩となるのでは」と話した。