日本茶、静岡産・鹿児島産それぞれの魅力をアピール 真夏日に二大産地をつなぎ茶畑の真ん中からライブ中継 伊藤園

伊藤園は4連休最終日の7月25日、静岡と鹿児島の日本茶の二大産地を中継でつなぎライブ配信しそれぞれの魅力を紹介した。

これは「夏のオンライン茶会」として「機能性表示食品一番摘みのお~いお茶」販促活動の一環で開催されたもので、産地や製法によって異なる味わいや飲み方を伝えることでお茶に対する理解を深めてもらうのが狙い。
JAハイナン(静岡)と堀口園(鹿児島)の協力の下、各地の伊藤園社員が奔走した。

静岡県牧之原にある40haの茶畑の真ん中からリポーターを務めるのは伊藤園沼津支店のティーテイスター樋口愛さん。JAハイナンの弓田康詞さんとともに、牧之原が発祥とされる深蒸し茶の特徴や牧之原で定着しているおいしい飲み方を紹介した。

「これまでリポート経験はなかったが、やってみてお茶がさらに好きになった。生産者側のJAハイナンさんと初めてお話することができて、とても勉強になった」と樋口さんは振り返る。

「夏のオンライン茶会」の司会を務めた伊藤園国際事業推進部のティーテイスター大月緑さん
「夏のオンライン茶会」の司会を務めた伊藤園国際事業推進部のティーテイスター大月緑さん

普段は沼津支店で事務職を務める樋口さん。老健施設などでティーテイスター活動を行いながら、お茶へのアイデアをあたためていたようだ。

「今後もお茶を広める活動を積極的にやっていきたい。静岡には愛鷹山(あしたかやま)の茶産地や伊豆・伊東市の“ぐり茶”など各地に特色のあるお茶がさまざまあるので、そういったものの紹介も会社に提案していきたい」と意欲をのぞかせる。

リポーターを支えるティーテイスター木村香織さんも「静岡のお茶は1種類ではなく、いろいろな品種があり品種ごとにそれぞれおいしさがあるので、自分の好みのお茶をみつけて欲しい」と訴える。

伊藤園沼津支店の樋口愛さん
伊藤園沼津支店の樋口愛さん

木村さんは伊藤園販売促進部に所属し静岡地区を担当。イベントを通じて若い人へのアプローチを心がけているという。

「急須を使う以外にも、お茶のいろいろな淹れ方や飲み方を提案して、若い人にもっとお茶を飲んでいただきたい。そして、お茶そのものだけではなく、お茶を淹れる時間も楽しんでほしい」と述べる。

ライブイベントでは飲み方提案の1つとして、牧之原で定着する水出しをJAハイナンの弓田さんが実演する。

「水出しは深蒸し茶ならではの飲み方だと思う。牧之原の深蒸し茶は、うまみが強く水色が緑色のきれいなお茶で、これを1Lの水に対し10g(ティースプーン5杯程度)入れて1時間程度ボトルを冷蔵庫で冷やす」と弓田さんは説明する。

静岡県牧之原でリポーターを支える伊藤園販売促進部のティーテイスター木村香織さん
静岡県牧之原でリポーターを支える伊藤園販売促進部のティーテイスター木村香織さん

牧之原の茶畑は平地に広がることから日照を強く受けて生育する。

そのため一次加工する際、通常の蒸熱(緑茶の色と品質に決定的な影響を与える工程)では苦渋みが強くでてしまうことから、深蒸しという手法が編み出されたという。

「一般的にお茶は20~30秒蒸すのに対し深蒸し茶は40~60秒。さらに、ここ牧之原では100~150秒蒸すことで濃厚な味わいと芳醇な香りを持つお茶をつくり出している」と語る。

新しい抽出方法としては機能性表示食品「一番摘みのお~いお茶」とセット販売している“ふるふる2層ボトル”も紹介。これは、ステンレスフィルター(茶こし)付き2層構造のボトル(樹脂素材)で、熱湯を入れても手で持てるのが特徴となっている。

水出しとして使えるほか、新たに時短化の提案として、お湯で抽出しボトルを振って氷に注ぐオンザロックでも楽しめるようになっている。(写真下記事続く)

牧之原で定着する水出し
牧之原で定着する水出し
お茶をオンザロックで楽しめる“ふるふる2層ボトル”も紹介
お茶をオンザロックで楽しめる“ふるふる2層ボトル”も紹介
浅蒸しと深蒸しのお茶を茶葉と抽出したもので比較
浅蒸しと深蒸しのお茶を茶葉と抽出したもので比較

オンザロックの場合、ボトルの中にお茶4g(ティースプーン2杯程度)とお湯200mlを入れて、ステンレスフィルター付き下フタと上フタを取り付けて60秒間待ち、軽く振ったあと氷の入ったコップに注いで完成となる。

鹿児島県の堀口園でリポーターをつとめた伊藤園鹿児島支店のティーテイスター加藤健一さん(左)と堀口園の堀口将吾さん
鹿児島県の堀口園でリポーターをつとめた伊藤園鹿児島支店のティーテイスター加藤健一さん(左)と堀口園の堀口将吾さん

イベントではこのボトルで浅蒸しと深蒸しのお茶をオンザロックで抽出して飲み比べて「浅蒸しは茶畑を想起させる新芽の新鮮な香りとキリッとした苦渋みがあり旨みの広がるお茶、深蒸しは蒸した甘い香りがして旨みが強い」と紹介した。

大政奉還後、駿府(静岡県)に移封された徳川慶喜の護衛が帰農し茶畑の開墾に取り組むといった歴史にも触れる。

ライブ配信で映される牧之原の茶畑は、戦時中、飛行場だったところ「戦後、茶畑にするために皆で力をあわせてコンクリートの路面をはがし熱い想いで開墾していった」という。

これに対し、鹿児島・堀口園の堀口将吾さんは「静岡と鹿児島から中継することで改めて違いを認識できた。鹿児島は後発産地で歴史では静岡に見劣りする部分があるが、機械化や省人化、多品種栽培などでアピールしていきたい」と語る。

「ゆたかみどり」と「さえみどり」の違いを説明
「ゆたかみどり」と「さえみどり」の違いを説明

堀口園で主に栽培される品種は「ゆたかみどり」「さえみどり」「あさのか」「あさつゆ」など。「やぶきた」も栽培しているが、「やぶきた」は静岡をはじめ全国のメジャー品種であることから、今後は「やぶきた」から「せいめい」という新品種への移行を検討する。

イベントでは、伊藤園鹿児島支店のティーテイスター加藤健一さんがリポーターをつとめ、「ゆたかみどり」と「さえみどり」の魅力を紹介。「『ゆたかみどり』は旨みだけではなく適度な渋みもあり、コクも力強く感じる。『さえみどり』は水色が明るくて旨みが強く上品な感じの味わいが特徴」と堀口専務が説明する。

静岡県牧之原にて伊藤園・JAハイナンの出演・関係者と撮影クルー(伊藤園 夏のオンライン茶会)
静岡県牧之原にて伊藤園・JAハイナンの出演・関係者と撮影クルー(伊藤園 夏のオンライン茶会)

堀口茶園の堀口晃さんは農薬を極力使わない先進的な取り組みを紹介。代表的なものとしては、台風なみの風と雨を発生させて害虫を吹き飛ばす「ハリケーンキング」や害虫と枯れ葉を吸引して除去する「サイクロン」などがお披露目された。

チャットで多くのコメントが寄せられる中、これを中継でみてきたJAハイナンの弓田さんも「先進的な機械を目の当たりにして、新たな防除方法に驚き、とても参考になった」と感想を述べる。

「夏のオンライン茶会」は、今後子どもを対象にした企画なども予定している。

なお、3月から機能性表示食品として発売している「一番摘みのお~いお茶」は、以下の3品種をラインアップしている。

――ゆたかみどり品種を30%以上ブレンドし国産一番茶を100%使用した「1000」(100g・希望小売価格:税込1080円/税別1000円)。

――鹿児島県産かなやみどり品種を50%以上ブレンドした鹿児島県産一番茶を100%使用した「1200」(100g・希望小売価格:税込1296円/税別1200円)。

――鹿児島県産さえみどり品種を30%以上ブレンドし八女玉露入りの国産一番茶を100%使用した「1500」(100g・希望小売価格:税込1620円/税別1500円)。