ネットで課外活動 STAY HOMEを有意義に 食品企業が続々公開

食品業界では、工場見学を休止にする一方で、子どもたちに知識を広めてもらうことを目的に専用サイトを設けて自社が扱う製造工程や原材料などを分かりやすく紹介する取り組みが広がっている。

「サントリー天然水」を販売するサントリーグループでは、子どもと一緒に楽しめる自然をテーマにしたデジタルコンテンツを公開(https://www.suntory.co.jp/company/mizutoikiru/)。水の循環や森の仕組みについて学べるコンテンツや水の自由研究をまとめたコンテンツなどを多岐に用意している。

芸術・文化面も充実し「おうち時間を利用したクラシックデビュー」としてサントリーホールで公演された特別映像やライブ配信映像などを複数取り揃えている。その中には、指揮者の大野和士氏が演奏前に子どもたちに向けて楽器の持つ特有な音などを説明した映像も含まれる。

「サーモンミュージアム」(マルハニチロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「サーモンミュージアム」(マルハニチロ)

マルハニチロは、公式フェイスブックページやコミュニティサイト「Oishiine!!」のコンテンツを充実化。缶詰や冷凍商品などを使って手軽にいつもと違ったアレンジメニューが楽しめるレシピ動画を順次追加するとともに、子どもにも楽しんでもらえるように同社冷凍食品応援キャラクター「シュウシュウ&マイリン」の塗り絵コンテンツを配信。「サーモンミュージアム」(https://www.maruha-nichiro.co.jp/salmon/)では、サケの生態や種類などを分かりやすく紹介している。

主力事業であるレモンにフォーカスしたのはポッカサッポロフード&ビバレッジで、レモンの情報やレモンに関する同社の取り組みを集約したサイト「レモンミュージアム」(https://www.pokkasapporo-fb.jp/lemon-museum/)を開設して、レモン伝播の歴史や世界のレモン食文化、レモンの品種などを多岐に紹介している。(写真下記事続く)

「レモンミュージアム」(ポッカサッポロ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「レモンミュージアム」(ポッカサッポロ)
「おうち時間を楽しもう♪」(アサヒ飲料)  - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「おうち時間を楽しもう♪」(アサヒ飲料)

アサヒ飲料は「カルピス」や「三ツ矢」などのロングセラーブランドを使った学習コンテンツ(https://www.asahiinryo.co.jp/entertainment/athome/)を提供。1時間目から5時間目までの時間割が組まれており、「三ツ矢」「カルピス」の製造工程が動画で学べる社会科見学や家庭科に相当するものとして子どもでも楽しめるアサヒ飲料レシピを公開している。

ネスレ日本は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と漫画「宇宙兄弟」とのコラボで特設サイト「バーチャル科学館」(https://nestle.jp/brand/nescafe/nescafe3bai/nescafe-our-planet/)を開設し、地球環境について学べる多彩なコンテンツを公開している。

「バーチャル科学館」(ネスレ日本) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「バーチャル科学館」(ネスレ日本)

「宇宙から見た地球の変化」のコーナーでは有識者が猛暑・台風・氷の大溶解・エルニーニョ・大型ハリケーンについて分かりやすく解説し、外部リンクのJAXA「地球が見える」に誘導する仕組みになっている。

環境問題では、「宇宙兄弟」キャラクターが登場して、毎日の生活の中でできることを紹介。オフィスでマイカップやタンブラーを使うだけでCO2が削減できることや、品質・環境配慮・利便性を兼ね備えたものとして「ネスカフェ エコ&システムパック」を紹介している。