地球と宇宙 「食」の共通課題解決へ 共同プログラムにキユーピー参画

キユーピーは、今年4月に発足した、一般社団法人SPACE FOODSPHERE(注)が推進する「SPACE FOODSPHERE プログラム」に参画し、地球と宇宙に共通する「食」の課題解決に取り組んでいく。

同プログラムでは、地球と宇宙における「食」の共通課題を解決するため、

①完全資源循環型かつ超高効率な食料供給システム
②閉鎖空間のQOLを飛躍的に高める食のソリューション

――の2大テーマについて、ソリューションの創出と、地球と宇宙双方での社会実装を推進しようとしている。

キユーピーは今後、「究極の食のソリューション例」(月面基地を想定)のうち、閉鎖環境下における▽日常の食卓▽特別な日の食体験▽極小空間における単独の食事――の3つのソリューションと主に関わっていく予定。

栄養バランスの良い健康的な食生活には、良質なタンパク質とビタミン、食物繊維の摂取が欠かせない。キユーピーは、おいしく無理なく続けていける健康的な食生活のために、サラダとタマゴを中心とした食生活提案や研究を進めている。また、良質なタンパク質はどう加工すれば摂取しやすいか、健康にどのような好影響を及ぼすかという研究も続けてきた。

このような研究をさらに発展させ、長期にわたる閉鎖環境で心身に良い影響を与える食生活のあり方を検討していく。

災害やパンデミックが引き起こす閉鎖隔離環境には、宇宙環境にも通じる共通の課題が存在する。同社は、食と環境に関する最先端企業が集まる異業種プラットフォームで自社の技術を磨くとともに、他社との共創を活性化することで、地球上の未来の食生活、食と健康、環境問題への貢献を加速させていくとしている。

(注)キユーピーも参画した「Space Food Xプログラム」の主要メンバーが発足メンバーとなり、リアルテックホールディングスや国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)らが設立。