コスパ・タイパの根底にあるのは“メンパ”。伊藤ハム米久ホールディングスでは、生活者の意識変化に寄り添う新提案で秋冬の売場を活性化する。
「情報過多の世の中で、モノを選ぶのにストレスなく安心して選びたいという思いが強まっている。そんな“メンタルパフォーマンス=メンパ”を意識して開発に取り組んだ。家庭用商品の定番をしっかり磨きこみ、新商品との両輪で世の中のニーズをとらえていきたい」。
8月28日の発表会で、中嶋祐子常務執行役員=写真㊥=が説明した。
まるでレストラン 包みハンバーグをレンジで
テーマのひとつが「新しい食体験」だ。節約志向の高まりから外食控えが広がるなか、家庭の食卓に“楽しい驚き”を届ける。
伊藤ハムから新たに発売する「ご包び じっくり煮込んだ包みハンバーグ」では、外食で人気のホイル包み焼きハンバーグを電子レンジで簡単に楽しめるようにした。
「これまでハンバーグといえば、おいしさか安さのどちらかだけということが多かった。だが最近では外食でもハンバーグにエンタメ性を出すようになってきて、それを家庭にも持ち込もうと考えた」(マーケティング部家庭用企画室室長 服部剛弘氏=同㊨)。

アルミホイルさながらの金属光沢を持ちながら、電子レンジ調理に対応した特殊フィルムを包材メーカーと1年かけて共同開発。まるでレストランメニューのような包みハンバーグが家庭で手軽に楽しめる。〈芳醇デミグラスソース〉〈濃厚チーズソース〉の2品。
「電子レンジにかけると1分くらいで包材がふくらんできて、デミグラスのいい香りがしてくるのが楽しい。レンジ調理で新しい食体験ができる。自信をもってお薦めできる商品ができた」(服部氏)。
夕食前の「おなか減った」狙い撃ち
また、共働き世帯の増加で生まれる新たな食のオケージョンに着目した軽食を提案する。
「母親が仕事から帰って夕食を作る間、子どもたちは待ちきれない。働く母親たちにインタビューしたところ『おなか減った、何かない?』とせがまれても、お菓子はあげたくない、夕食が食べられなくなるほどのボリューム感はいらない、といった声が聞かれた」(同)。
そこで開発したのが「パクっと肉まん/あんまん」(伊藤ハム)の2品。小中学生向けに設計した、食べ過ぎないちょうどいいサイズのミニ中華まん。レンジで1分未満の簡単調理で、夕食を作る片手間にも便利。他社の中華まんとカニバリのないスペックを意識し、子どもの帰宅後~夕食前の空腹需要を狙い撃ちする。

この秋冬に向けては、節約局面でも選ぶ理由になる「体験価値」と「わかりやすい納得感」を軸に据え、主力ブランドの価値を向上。外部環境の変化に対応してコスト抑制のため設計を見直した商品も多いことから、新商品42品に対してリニューアル品は122品(グループ計)となった。

